元TBSプロデューサーの角田洋一郎さんから質問のコツなどをうかがいました

【#朝渋 Vol.47】著者と語る朝渋
1か月ほど前のことになりますが、12月7日木曜日の朝は、金スマやからくりテレビなどの数々の人気番組を担当されていた元TBSプロデューサーの角田 陽一郎 さんのお話を朝渋(渋谷での朝活)でうかがってきました。

目次

言いたいことは同じでも、前回と同じ話をして相手を退屈させない。

リアルにお話を伺うのは今回で3回目。早退しなければいけなかったので、開始前に角田さんのところにご挨拶へ。
角田さんは「いつも言いたいことは同じだけれども、前と同じ話はしません」とおっしゃられました。2回目の時も、私が会場に入ってきたのに気づき、前回とは違う話をするようにしてくださいました。さすがは人気番組をずっと作られてきていただけあり、受け手の気持ちを考えることに長けていらっしゃいます。

質問するときのコツについて伝授!!

開始の際、角田さんは質疑応答の時間のためにこうおっしゃいました。
質問を考えておいてください。
ただし質問は、自分がききたいことではなく、相手が話しやすい質問、この人にはこういう質問を投げかけると面白い答えが返ってくるような質問にしてくださいとおっしゃいました。
例えばマツコデラックスさんは、そういう質問をするのがとてもお上手なのだそうです。

木曜に明石家さんまさん、土曜に大竹しのぶさんと仕事をしていた

明石家さんまさんの『さんまのSUPERからくりTV』をやっている時に、金スマが始まることになり、当時明石家さんまさんと大竹しのぶさんのと二人と一緒に仕事をしている人がおらず、金スマに大竹しのぶさんをキャスティングしたことで、角田さんは木曜にからくりTVの収録で明石家さんまさんに会い、土曜に金スマの収録で大竹しのぶさんに会って仕事をするようになったそうです。

相手の気持ちを考えていると、相手も歩み寄ってくれる

テレビプロデューサー、テレビディレクターという職業柄、お客さんと話者のインタラクティブな関係を目指すのが当たり前になったそうです。

キャスティングする時にも、相手の気持ちになって考えてみるとのこと。、
中田英寿さんの引退後、一緒に仕事をするとしたらサッカー以外だという予想が的中し、中田英寿さんがやりたいことが、日本酒をワインのように世界に広めたいということだった。2014年のブラジルのワールドカップの時に中田英寿さんに同行して、動画を撮る仕事をした。ロケ中にカズ(三浦知良さん)に会い、食事を一緒にすることに。ブラジルという場所で開放的な気分になっていたのか、カズが普段なら絶対にふれない引退についても話してくれだそうです。
翌年2015年に中田英寿さんがミラノ万博で日本酒のバーをつくることになり、ミラノでの動画撮影を依頼され、角田さんも同行することになったとのこと。朝までに動画の編集を終えておくと、夕方の日本のワイドショーの放送に間に合うんだそうです。

「ツイッターで学ぶ明治維新」では伊藤博文にフォーカス

角田さんの専攻が歴史ということもあってか、角田さんの得意分野の歴史関係の話もありました。

大阪夏の陣は、「夏」という言葉で夏のイメージが強いが、実際は現代のゴールデンウィーク期間の中の3日間に行われた。

坂本龍馬は司馬遼太郎さんが「竜馬がゆく」を小説に書くまで忘れられていたそうです。司馬遼太郎さんが坂本龍馬を小説にした理由は、坂本龍馬が日本の将来について夢や野望を持っていたからだそうです。

すごく貧しいのに天下人とになった人は、三人しかいない。
豊臣秀吉、伊藤博文、田中角栄。
伊藤博文は初代の内閣総理大臣。
それなのに伊藤博文についての小説は1冊も書かれていないとのこと。

伊藤博文は日本が滅びなければいい。どういう形でもいいから生き延びたいということだけ考えていた人なので、政治の党派も強いところにつき、私生活でもいろんな人のところを行ったり来たりしていたそうです。
そんな現代風・今風の伊藤博文を主人公にした
アカウントをつくり、「ツイッターで学ぶ明治維新」というコンセプトで歴史を学べるよう、試みているそうです。
https://mobile.twitter.com/hero_boom_me

私はいまだにツイッターのアカウントを持っていないのですが、これは面白そうなので、たまにチェックしてみようと思います。

おススメのものだけを見るのはダメ

この日の角田さんのお話で自分のなかで特に響いたのが、「おススメのものをみるのがいいとは限らない。研ぎ澄まされた感覚を持つためには、オススメのものだけを見るのはだめ」というところです。

自分自身の感覚・感性をしっかり持つことが本当に大切で、それは意識していないとできないことだと思います。最近お話を伺った方で、「嫌われる勇気」の編集者の柿内芳文さんや、元慶應大学の特任准教授で作家のジョン・キムさんも同じことをおっしゃっていました。人から受け売りのことを言って正しい時もありますが、それが本当にそうか、自分にとってもそうなのか、確認してから言わないと「この人、何トンチンカンなこと言っているんだろう」となりかねないですし。

まとめ

ここにも書けないくらい、ほかにもなるほどな、というお話がありました。
角田さん、ためになり、かつ面白いお話をありがとうございました!

角田さんのご著書、まだ読まれていない方はぜひ!
「好きなことだけやって生きていく」という提案
https://www.amazon.co.jp/dp/B07479ZTW9/luckyhappy25-22