日本女子経営大学院の、エグゼクティブメンターイベントに参加しました

1月20日は私が一昨年の12月に修了した日本女子経営大学院の、エグゼクティブメンターイベントに参加しました。その期の入学式の後に行われ、卒業生も参加できる半年ごとの大きなイベントです。仕事でもプライベートでも輝いている方が毎回登壇されます。私は自分の入学時から毎回参加しているので、今回で早くも4回目の参加になります。
http://wis-japan.org/news/2288.html

自分のいいところをみつけ、それを伸ばし、良い友人と仲間となり、グループで成長しようという梅村みよ先生によるはじめの言葉に励まされました。みよ先生は93歳になられますが、壇上で力強く話されるのが印象的でした。

そのあとの基調講演は、Business Insider Japan統括編集長で、AERA前編集長の浜田敬子さんによる「自分の中に制約は創らない」。

 

目次

自分の枠を超えよう

浜田さんがAERAの編集長だった時、AERAの部数減をカバーするためにやれることはすべてやったそうです。週刊誌の電車の吊り広告は、それを見て読みたい記事を発見して週刊誌を購入する層に訴えることができるため、重要だったものの、コストは億単位のため、コストカットの対象になったそうです。

大企業の中で変革を起こすには、
1)なぜこれが必要なのか、信念を話し続ける。
2)周りを巻き込む。面白いと思ってもらう。

たとえば同じお弁当でも幕の内弁当よりも釜めしのほうが人の記憶に残りやすいように、1点突破でないとみんなの記憶には残らない。

熱意は秋元康さんにも伝わった

そこで秋元康さん、ジブリの鈴木敏夫プロデューサー、小山 薫堂さんらに紙面に登場していただくことになった。秋元康さんは「俺の前で無理という言葉を言うな」とよく言われていた。一見ダメそうなことでも、やってみたら実現することは結構ある。人はやる前に自己規制していることが多い。
秋元康さんに依頼するために大金を支払ったのではと推測されることも多かったが、実際は原稿料くらいで引き受けてもらった。

お願いするときには以下のポイントを入れて、とにかく心を込めて手紙を書いたのだそうです。

1)紙の媒体が不調なので、秋元さんの仕事のやり方を学ばせてほしい。
2) AERAの部数を伸ばすには、秋元さんの力が必要。
3)編集部員に秋元さんと一緒に仕事をするという経験をさせたい。

ほかにもニューズピックスと組んだり、海外市場の立ち上げなどにも取り組んだとのこと。

50歳になって、今の会社に転職をしたのはなぜか

AERAの編集長が終わってから朝日新聞へ戻った。新規事業よりも、編集をやりたい気持ちがまさった。
もともと記者から副編集長(editor)になるとき、記者でなくなることが不安だったが、編集をやってみたら自分は編集が向いていることに気付いた。将来のことを考えると、いろんなことを経験するのもよいと思い、新卒の時からいた朝日新聞から転職。
人生100年時代をうたう「ライフ・シフト」の著者、リンダ・グラットンさんに会った時に、長く続けていくという視点で仕事を考えようと思ったそうです。

ここでは4つの変化がありました。
1)大企業からベンチャーへ
2)プリントからデジタルへ(紙媒体からオンラインへ)
3)読者は40代からミレニアル(注:2000年以降に成人を迎える世代)へ。
4)ドメスティックからグローバルへ(月に1回はアメリカとの会議。年に1回は10数か国からニューヨークに集まる)

大変だからこそ、達成すると楽しい。小さいチャレンジでもよいからやってみる、とのメッセージで基調講演は終了。このあとにパネルディスカッション。

パネルディスカッション

パネリストは錚々たるメンバー。
浜田 敬子氏 Business Insider Japan統括編集長  AERA前編集長
伊藤 朋子氏(株式会社Quick 常務取締役 人財・総務・労務担当)
宮崎 真理子氏(認定)NPO法人 フローレンス ディレクター)
高倉 千春氏 (味の素株式会社 理事 グローバル人事部 次長
モデレーターは日本女子経営大学院の河北 隆子学長

基調講演に続いてパネルディスカッションに参加した浜田さんが次のようにおっしゃいました。
雑誌(AERA)では編集長が1人、副編集長が6人いて、浜田さんも副編集長の時に育児休暇を取得した。
副編集長は次長・課長のようなNo.2的存在で、ずっと副編集長でいることが女性には向いているような気がしていた。
ところが実際に編集長になってみると、自分で責任を取ると同時に、自分で決められる。
社長にも「赤字にしない。コンプライアンスを順守する」ことを約束して、自由にやった。
それまではお昼の12時前に出社して、夜中まで仕事をするスタイルが主流だったが、浜田さんが率先して早く出社し、早く帰った。
締め切りまでに原稿を出せばいいという形に変えた。自分が編集長になることによって、就業時間帯を帰ることができ、30人中女性が20人を占めるまでになった。
この点に関連して、味の素の高倉千春さんも、権限と責任をもたないと仕事はおもしろくない。そのためには結婚するパートナーを含めて、少しずつ時間をかけながら自分のファンクラブを作る。まずは目の前の仕事をきちんとやっていくことが大事だとおっしゃっていました。
だいぶ前にTRFのSAMさんが安室奈美恵さんとの間に生まれた我が子を抱き、「育児をしない男のことを父とは呼ばない」というコピーで当時話題になった男性の育休取得推進キャンペーンがありましたが、高倉さんのご主人はこのプロジェクトにかかわっていて、御主人が厚労省の育休取得第一号だったそうです。
自分がやってきたキャリアを考え、何が自分の強みかを考える。人と人との出会いを大切にし、いろんな人に会ってみるのがよいとアドバイスされました。

子育てと仕事の両立へのアドバイス

その後Q&Aの時に子育てと仕事の両立の質問に対し、パネラーの皆さんからこんなアドバイスが。

高倉さんからは、外部の人、実家を含めてサポーターを頼む。子供を育てることで、限られた時間で判断することができるようになったとのお話。
浜田さんからは、上司と交渉してみる。上司は必ず聞く耳を持っているので、言ってみる。時短はとらせてほしいが、定時までは必ず働く。ほかの人と違うのは残業ができないことだけなので、時短取得であっても、評価基準を下げないでほしいと交渉してみる。こういった交渉は、上司だけでなく、夫ともする。夫が変わると夫の職場も変わる。
宮崎真理子さんも人生設計をしたうえで、夫や職場に交渉することをすすめていらっしゃいました。宮崎さんの知る限り、今の30歳前後の男子は、育休取得するつもりの人が多いそうです。
伊藤朋子さんはご主人が自主的に料理や掃除をしてくれたときに褒めることにしていたそうです。そうするとどんどんやってくれるようになったそうです。

登壇者からの一言

最後に登壇者の方々から、伝えたいメッセージを一言ずついただきました。

伊藤さんからは、3つのP(ピース、パワー、パーパス)。情熱をもって、こういうことをやりたい、こうなりたいというものに進んでいく。
宮崎さんからは「変革者たれ」。当たり前に動く。行動する。いろんなやり方でやってみる。失敗しても具体的にほめる。浜田さんからは、自分なりのリーダー像をみつけて、自分の強いところを活かす。
(浜田さんご自身、取材で知り合った女性役員の方々が社外メンター的存在だったものの、みんなリーダー像が異なったとのこと。あとは、女性だからこその共感力を活かすことを挙げられていました。)
高倉さんからは、多異変(たいへん)な時代に挑戦を楽しむ。多様性・違い・変化があって大変な中でもやっていく。高倉さんのスライドの最後に触れられていた「新人×変人×強人」によるチーム作りについては、あとで質問させていただいたところ、このようなお答えでした。
新しいことをやる人。変化を恐れない人。きちんと仕事をコツコツやる人。そういった人が一緒にチームをつくっていくことが変革につながる。

分科会での気づき

パネルディスカッションのあとの分科会の際にも、心に残ったことをシェアする時間があったので、そこで出てきたことも少しまとめます。

伊藤さんは、以前、決断を迷うことがあったときにどうすればよいのか、梅村みよ先生に相談したことがあったそうです。みよ先生ご自身は悩んだことがないそうですが、決断とは信念をもって一歩前に進むことだから、迷った時には「一歩前に進むにはどうしたらよいか」と考えるのが良いのではとアドバイスされたそうです。やりたいことをぶれないようにして、正当な攻め方だけでなく、いろんなやり方をする。立ち話でさぐってから情熱をもって、周りを巻き込み、根回しをしていく。苦手な人との距離感も、その人との接触回数が増えると変わっていくので、真摯に自分の想いを伝える。

高倉さんのお話ではさらにこんなお話もシェアされました。
人事は評価ではなく、評判で決まる。なので、評判を挙げることが大切。楽していると思ったら、一歩飛び出し、違う場にチャレンジする。それが成長につながる。そうやって少しでも権限が広がるなら転職したそう。転職に限らず、昨日よりも今日が良くなるようなチャレンジをする。高倉さんは感謝することをとても大切にされているそうです。人を大切にする。会社を辞める際にも、相手に感謝を伝えてからやめる。自分のファンクラブを作る。

まとめ

参加4回目にして初めてブログにしてみて、こんなに濃密なことを4時間弱の間にやっているんだということに改めて気づきました。
卒業してからも参加させてもらえることに改めて感謝の気持ちでいっぱいです。

次回の7月もぜひ参加したいと思います。

20180120日本女子経営大学院25